ニーズの高まりを受けて
じわり増加中の戸建賃貸は
ファミリー層に人気です

住宅の所有に関する意識  賃貸住宅の着工件数は、平成20年から減少傾向にありましたが、24年には増加に転じ、28〜29年は40万戸を超えました。とくに戸建賃貸の割合が堅調です。これは、ファミリー層による戸建賃貸へのニーズの高まりもひとつの要因。持ち家感覚で暮らせる戸建賃貸は、需要の割に供給が少なく、希少価値の高さが魅力です。

 年々空き家率が上昇している中で、賃貸経営は厳しさを増しています。希少価値の高い戸建賃貸なら、値下げ競争で消耗することなく、安定的に経営できる点が魅力と言えるでしょう。

戸建賃貸のニーズ

1. 生活時間のズレがあっても快適に暮らしたい

早朝から頑張るお母さん、夜遅く帰ってくるお父さん、早く寝る小さな子供など、ファミリー世帯の生活時間はまちまち。寝室とキッチンやリビング階を分けられる戸建賃貸なら、生活時間のズレがあっても、家族それぞれが快適に生活できます。

2. 車の出し入れが楽な物件がいい

集合住宅の駐車場は、機械式だったり、ゲートがあったり、地下へエレベーター移動だったり…車の出し入れにストレスを感じます。頻繁に車を使うファミリー世帯はとくに、目の前に車が停められる戸建を好む傾向があります。

3. 足音や声を気にせずのびのび子育て

集合住宅では、上下階や壁一枚へだてたお隣への気遣いから、多少なりとも窮屈な思いをしています。足音や子供の声に神経をすり減らすことなく、のびのびと育てたいファミリー層は戸建賃貸のメインターゲットです。

お江戸の賃貸住宅事情
【十二】お江戸の女性はみんなモテた?

お江戸の女性はみんなモテた?  建前としての男尊女卑はあっても、江戸の女性の立場は希少である分、案外強かったようです。「三行り半」といわれた離縁状も、夫から妻への一方的な離絶というよりも、前夫として前妻の再婚を許可・承諾する証としての発行されていました。現に、当時の女性の再婚、再々婚は珍しくなく、男性は初婚も再婚もとても大変だったようです。

 また、当時は姦通罪など男女間の厳格な法がある一方で、庶民の間での恋愛や性はむしろ今よりも大らかでした。武家や商家での結婚は、恋愛の結果としてではなく、家を存続させるためのものでした。

 莫大な持参金が動き、その持参金から手数料を受け取る、仲人というより結婚ブローカーのような職業の者も存在しました。

 「家名を維持する」必要のない長屋の独身男たちは、女性は求めたものの、「所帯を構える」とか、結婚にはそれほどの執着がなく、気楽なワンルーム=長屋生活で満足だったようです。

漫画:桐丸ゆい……東京在住の漫画家。大阪出身。時代劇好き、時代小説好きが高じ、江戸をモチーフにした作品を描くようになる。好きな時代小説作家は、藤沢周平。隔月発行『ラッキー!クロスワード』で「こんびに!」連載中。【桐乃葉書房】https://kirinohasyobou.jimdofree.com/

アパート・マンションオーナーのための
法律

すでに入居者がいるアパートを相続しました。家主変更にともなう契約の見直しは必要ですか?

賃貸物件の売買で譲受人に引き継がれる賃貸借契約の内容は、原則として従前と同一の内容となります。具体的には、賃料、支払時期・方法、契約期間、特約などです。ただし、敷金だけは、賃貸物件の所有者移転登記がされた時点で、家賃滞納分などが精算され、残額だけを譲受人が引き継ぎます。

また賃料は、賃借人の二重払いを避けるため、譲受人が賃貸物件の所有権移転登記を受けていないと請求できないことになっています。このため、賃貸借契約書は、譲受人が所有権移転登記を終えたあとに、賃貸借契約書の賃貸人・物件所有者の名義を変更します。

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